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【Xperia 5 IV 濃密レビュー】マニア向け?否!堅実性能+αがすごい!

こんちゃ

今回は、2022年10月発売で最新のXperia 5 IV(ファイブ マークフォー)を手に入れて1ヶ月ほど使用したのでレビューしていきます。

もくじ

最近のXperia事情

皆さんはXperiaに対してどんな印象を抱いているでしょうか。
「だから私は〜」でおなじみだった2012~17頃の「無難なハイスペックAndroid」という印象でしょうか?
しかし、Xperiaの出荷台数は14年の約4000万台をピークに以降激減、19年には約320万台と1/10以下となりました。
そこからソニーは方針を転換、シェアを取るのではなく、とことんこだわりを突き詰める高付加価値戦略に転じました。
ゆえに現在のXperiaは「マニア向け」などと言われるのです
しかしながら、そのこだわりが非マニアのユーザーにも魅力的ものであれば選ぶ価値はあるでしょう。
この記事はなるべく一般ユーザーの視点に寄り添った形で書いていきます。
なお、筆者は以前メイン機でiPhone SE2、サブ機でXperia XZ1(17年発売、無難時代のモデル)を使用しておりそれらと比較しております。

超絶スタイリッシュなデザイン

前置きが長くなりました、本編に入っていきましょう。
まずはデザインから見ていきます。

 


カッコよすぎる…
一目見てXperiaだとわかる縦長フラットのデザイン

すりガラスの背面の質感、最高じゃないですか?
そしてIVシリーズでは、近年のトレンドに則り以前にもましてフラット感が強調されています。

 

今回私はブラックを選択しましたが、docomo  online shop限定のパープルなんか最高にえっちです。

あ、ブラウザバックしないで下さい。
毎日手にするスマホのデザインが良いと、それだけで少し幸せになれるものです。
近年のXperiaのデザインは、個性的でありながらも好き嫌いが分かれない、非常にバランスの良いデザインだと思います。
この時点でこの記事に対する信用性は危ういような気もしますが、ベタ褒めちょうちん記事ではなくしっかりとデメリットもお伝えしていきます。

基本スペック

見た目は良くても中身はどうなのか。
主なスペックを確認します。

  Xperia 5 IV
SoC Snapdragon 8 Gen1
RAM 8GB
ストレージ 128GB
画面 6.1インチ/有機EL/FHD+/21:9シネマワイド/120Hz対応
カメラレンズ構成 超広角/広角/望遠
防水防塵
Felica
イヤホンジャック
SDカードスロット
ワイヤレス充電


以上の通り、主要な機能は全て盛り込まれています。
できないことはまずないと言っていいでしょう。
では、各部を細かく見ていきます。

ハンドフィットジャストサイズのボディ

デザインを絶賛したえちえちボディを実用性の面で見てみます。
ご覧になって分かる通り、一般的なスマホより縦長の設計。
幅はiPhone SEとほとんど変わらないのにSEは4.7インチに対して本機は6.1インチと1.4インチもサイズアップしています。

 

そのため握りごごちはコンパクトなままなのに視認性が向上
また重量も172gとライバル機種と比べ軽量。
例えば、iPhone 14 proは206g、Google Pixel 7 Proは212gと同クラス機種は200g越えも当たり前の中、この値はとても優秀です。
Galaxy S22は168gと同程度ですがバッテリー容量は少なめの3700mAh
本機は5000mAhであり電池持ちは今季の同クラス機種と比較してかなり優秀な部類に入ります。
持ちやすく軽量なのに大画面、搭載機能に妥協はなし、更に電池持ちが非常に良いという、ジャストサイズのハイスペック機なのです。

ソニー品質のこだわり抜かれたディスプレイ

前述の縦長ディスプレイにはソニーのこだわりが詰め込まれています。
液晶よりコントラスト比の高い有機ELを採用。
また、画質設定は非常に鮮やかに映るスタンダードモードと、原色を忠実に再現するクリエイターモードの2種類から選択可能。
鮮やか派も原色派も不満を抱く者はまずいないことでしょう。


そして何と言っても、Xperia最大の個性であるシネマワイドサイズに言及しなければなりません。
インカメラの侵食がなく、その上今や絶滅危惧種の丸く切り落とさず直角になった四隅。
シネマサイズの動画を画面いっぱいに表示できるのは勿論、横画面ゲームなどの快適性も高いです。

 

また日常使いにおいてもシネマワイドディスプレイは威力を発揮します。
縦画面でのWebブラウジングTwitterなど縦スクロール主体のコンテンツは表示領域が増え、リフレッシュート120Hzも相まってとても快適に感じます。
また、Android特有の分割画面を多用する人もきっと便利に使えるでしょう。

ツイ廃専用スマホ

音を聴くのが楽しくなるオーディオ性能

流石はソニーで音響面も抜かりありません。
本体スピーカー利用時もイヤホン接続時も感動的なオーディオ体験を得られます。
殆どのスマートフォンの本体スピーカーは、ステレオに対応していても1基は受話口と兼用でもう1基は底面に配置されていたりと左右対称ではなく、音が横に逃げてしまい聴きづらいものとなっています。
対して本機は2基とも前面に配置され、迫力がありかつ聴きやすく感じます。


そして、イヤホン接続時に使用できる目玉機能は「DSEE Ultimate」と「360 Upmix」
DSEE Ultimateはストリーミングサービスなどで使用される圧縮音源をハイレゾ相当にアップコンバートできる機能で、歴代Xperiaに長らく搭載。

私が特に感動したのが360 Upmixで、DSEEと同じくストリーミングサービスのステレオ音源を立体音響に変換する機能
これがかなり精度が高く、違和感なく音楽がパートごとに分離されて立体的に聴こえます。
それ自体も感動的ですが、更なるメリットが。
立体音響であることにより圧迫感が減り、音量を上げなくても細かな音まで聴き取れるため、長時間の聴取でも殆ど聴き疲れがありません。
一度体験すると普通のステレオには戻れないと感じました。

普段使いは堅実パフォーマンス、しかしゲームは苦手

次は動作面でのレビュー。
先にデメリットを挙げると、本機はこの価格帯のデバイスとしてはゲームが苦手です。
搭載RAMは8GBと今季モデルとしてはもの足りない容量。
また、搭載SoCのSnapdragon 8 Gen1は高負荷をかけるとかなり発熱し、ディスプレイのリフレッシュレートが60Hzに制限されます。
重さに定評のある原神をテストプレイしましたが、デフォルト設定は中画質30fps
そこから画質やフレームレートを上げようものならデバイス負荷のゲージは一気に「非常に高い」に跳ね上がり、そのままプレイするとカクツキが発生します。


また、リズムゲームのプロセカを友人にプレイしてもらったところ、高難易度曲だとカクツキが発生しiPhoneに比べると安定性が低いとのことでした。
ミドルレンジ機と比較すればもちろん処理性能は高いのですが、Snapdragon 8シリーズを搭載する端末としては物足りない印象です。
しかしながら、WebブラウジングTwitterなどのSNSといった日常の動作は快適そのもの。

タッチ感度も良好で、余裕感と安定感のある動作なのは間違いないです。

鬼門のカメラ、慣れれば唯一無二

さて、Xperiaの中で最も評価の別れるカメラについて触れていきましょう。
なお、作例については生活圏内でしか撮影していないため掲載しません。
TwitterInstagramで「Xperia5IV」と検索すれば私より遥かに上手い作例が見られますので別途ご参照ください。

初めに言うと、「シャッターを切るだけでパッと映え写真を撮る」ことは苦手です。iPhoneやPixelと比較すると劣って見えると多くの人は評価するでしょう。

それらはシャッターを切るだけで積極的に画像補正をして万人が美しいと思う写真を自動で生成しますが、Xperiaは補正は最低限にしてより現実を忠実に写すのが特徴。
前者は近年のスマホのトレンド、後者はデジカメらしいものになっていてかなり画作りの方向性が異なっています。
私が知る限り、大手デジカメメーカーでスマホも設計販売しているのはソニーだけ。
カメラUIはソニーの一眼レフαに寄せたPhotoProを搭載。
細かい設定ができ使いこなせば楽しく、映え写真も狙えますが、自動で調節してくれる方がいいと言われたら反論はできません。
また、いくらデジカメに寄せたとはいえ、搭載センサーはスマホ向けのものなので当然一眼レフのような表現力はなくスマホの限界は感じます。
特に、夜間などの低照度環境も苦手。
もちろんスマホはもとより低照度は苦手で、それを各メーカーはソフトウェア補正をしているのですが、Xperiaはあろうことかソフトウェアによるナイトモードが非搭載。
ハードウェア面でも今季のライバル機はセンサーサイズが軒並み増大しましたがXperia IVシリーズはIIIから据え置きのため、オートで撮るとかなりノイジーな仕上がりになりがちです。
加えて明暗差のある環境も苦手。
やはりソフトウェア補正を嫌うようで、HDRの効きが弱めのため、白飛びや黒潰れがしやすい印象です。
ソフトウェア補正を嫌うのは結構ですが、流石にスマホに落とし込むとまともに撮れない場面が出て来ます。
せめて選択肢としてソフトウェア補正に頼れるモードを用意して欲しいところです。
ソニー製だからカメラが良さそう、と言う漠然としたイメージで選ぶと違和感を覚えるでしょう。
と、少し批判気味に書きましたが、現実を忠実に写すという特徴はメリットにもなり得ます。
私がいち推したいのは料理写真。
iPhoneだと彩度を高めすぎて不自然になることもありますが、Xperiaなら現実に忠実な色で美味しそうに撮ることができます。

また、デジカメ事業とのシナジーもふんだんに搭載されています。
瞳をトラッキングしてピント合わせをする機能もα譲り。
前述のPhotoProでは普通のカメラアプリだと自動で決められてしまうことも手動で決めることができ、一眼レフへのステップアップ、もしくは一眼レフに慣れたユーザーにもぴったりです。

と、ハマればいじり甲斐がある面白いカメラですが、知らずに触れると火傷するということは念を押してお伝えします。

α譲りのPhotoProのUI

まとめ-唯一無二の毎日が少し楽しくなるスマートフォン

スマートフォンとしての基本性能も申し分ないのに、ハンドフィットのジャストサイズにBRAVIAWALKMANとαのDNAを詰め込んで、毎日を少し楽しくしてくれる。
こんなにトータルバランスが高いのに使っていて楽しいスマホなんて他にあるでしょうか?
いや、これはスマホではなく唯一無二の「Xperia」なのです。

ゲーム性能とカメラのオート性能さえ目を瞑れば、マニア向けと一蹴してしまうのはもったいない。

一つでもビビッと来た機能があればぜひ手に取ってみて下さい。

触ればきっと他機種との違いが分かると思います。

お値段は最安の楽天モバイル版で一括価格119,800円、3キャリアの返却プログラムを利用すれば概ね月額3100円とかなり頑張っています。
これを安いと取るか高いと取るかはあなた次第です。


最後に、楽天版とそう変わらない価格でストレージが倍増したソニーストア直販版が春までには発売されると思われます。
発売直後はキャッシュバックキャンペーンが行われるのが通例なので、一括購入派の方はソニーストア版を待つのがオススメと付け加えます。

参考リンク

Xperia 5 IV | Xperia公式サイト